Top > 読書 > 2011 > 11 > 「ロボット」心理学 佐々木正悟

やっぱりデビュー作にこそエッセンスが詰まっているだろう。

出版社/著者からの内容紹介

仕事にしても趣味にしても恋愛にしても、人はなぜ、慣れてくるとマンネリに陥り退屈してしまうのか? そんな誰もが経験している人間の本質について著者は、人間とは常に新しいものを求める「ネオフィリア(新しもの好き)」であると同時に、一度頭の中の「ロボット」が学習してしまうとすぐに飽きてしまう存在、と明解に定義する。では、どうすればマンネリにならずにすむのか。その答えは、本書のなかにある! 分かりやすくてためになる科学読本。

内容(「MARC」データベースより)

著者の解決しなければならない問題とは、自身の退屈しやすい性質と飽きっぽいという性質だった。人はどうして退屈してしまうのか? 人間は「ロボット」を操るネオフィリア(新しもの好き)であるという視点から考える。
著者からのコメント
人には、自分で自分を「造りかえる」ための学習装置としての「ロボット」を、自分の中に生み出し、育てることができる。生まれたての赤ん坊は、言葉が話せない。しかし、いつしか「日本語のロボット」を作り、育て、「日本語を使う人間」に自分を造りかえてしまう。さらには、「英語を扱うロボット」まで装備する人もいる。
だが、その「ロボット」を作り出す能力が、人を「飽き」に追いやる。待ちに待った新しい音楽アルバムを、お気に入りのアーティストがリリースしてくれたときのときめきは、そのアルバムを家に持ち帰り、何度も何度も聞くうちに、すり切れて失われていってしまう。そしてまた「新しい」アルバムが発売される時を待たねばならない。

大学生が初めて免許を取って、初めてドライブに出かけるときの興奮は、十年後、繰り替え試運転して、すっかり運転が上手になったときには失われている。高速道路で、眠気覚ましのガムを何枚も使わないと、起きていることさえできないほど、運転に興奮できなくなる。

人間は、「ロボット」によって自分を「造りかえて」いる。だからこそ、初めに恋人を愛した時とは、「まるで別人のように」情熱を失ってしまう悲劇を発見しなければならなくなる。

人間に備わっている「ロボット」が成長すればするほど、ますます人は「その行為への集中」が難しくなる。それは、何かを見ることから始まって、人づきあい、仕事映画やマンガや小説を楽しむことまで、多岐にわたる。様々な活動分野で、「馴染みの行為」から「新しい行為」へと期待の目を向ける。人間とは、「ロボット」を持つ「新しもの好き」(ネオフィリア)なのである。

そんな「新しもの好き」の人間という生物に、現代社会は、つねに「より進歩した新しい製品」を毎日のように提供し続ける。おかげで私たちは以前にも増して、「新しもの好き」であることを刺激されて生きていかなければならない。

けれども、もしそういうことを望まないのならば、そんな自分や社会を変えることもできる。人間は「自分自身を造りかえる」ために、「新しいロボット」を作ることができるからである。

本書は以上のような内容を、主に認知心理学の観点から考察した本です。

著者について

1973年(昭和48年)、北海道旭川市生まれ。1992年、早稲田中学・高等学校卒業。1993年、獨協大学外国語学部英語学科に入学。1997年に同大学を卒業後、ドコモサービス埼玉料金センターに入社。料金課勤務。2001年、27歳の時、退社してミズーリ州カンザスシティのアヴィラ大学に留学する。2004年5月、アヴィラ大学心理学科を卒業。同年9月、ネバダ州立大学大学院、実験心理学科・博士課程に籍を置き、2005年2月現在、同大学に在籍中。


リロード     ホーム 一覧 検索 最終更新 バックアップ リンク元   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: Mon, 21 Nov 2011 00:51:33 JST (2494d)