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感想

  • 荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟
    著者は荒木飛呂彦、ジョジョの奇妙な冒険の作者。
    “エンターテイメントの基本は「サスペンス」にある、というのが僕の持論です”
    という書き出しで始まる本書ですが、この本を読んで、私は映画を直ぐに借りに行ってしまった位、映画にハマレます。
    まず作者が挙げる中で、個人的に好きなジャンルが「男泣きサスペンス」。例えば、『96時間』(二〇〇八・仏)”ですが、この映画、男を泣かせる要素が多分に含まれています。

妻と娘が離れていって、虚しい人生を送る主人公(離婚歴有り)。仕事一筋に生きてきた男が17歳の娘に誕生日プレゼントを贈る処から物語は始まります。
自信を以て選んだプレゼントはカラオケマシーン。娘は嬉しそうに受け取りますが、そこに新しい父親が登場して、馬を一頭プレゼントする。
明らかにカラオケマシーンより喜ぶ娘。


今ようやく家庭に目覚めようとしているのに、そこに突きつけられる現実。
この開始5分だけでも、私は泣けましたが、
その後、娘が誘拐され、誘拐事件の被害者が無事でいられる猶予時間『96時間』のアクションがスタート。
主人公は娘を助ける為、人を撃ち車で撥ね拷問し、兎に角 非道な事をしますが、なぜか応援できてしまう、というか爽快感さえ覚えてしまう。私はそんなにアクション・暴力シーンは好きではないですが、面白いと思えてしまうのは、冒頭の5分が効いていいて、「お父さんがんばれ!この男が娘を助ける為には、何をやってもいい」という感じが共感できるから。というような演出や監督の工夫が漫画家荒木飛呂彦の視点で、個々の映画で細かく解説されていて、ついつい元の映画を見たくなってしまうというような評論本です。

  • 96時間ヒート、クリント・イーストウッド映画を見たくなるのと、同時に荒木飛呂彦の書籍を追加購入しました。
    映画を漫画家の視点で分析されていて、なぜ面白いのかを具体的に示しながら、しかしフィーリングの部分は捨てず、荒木飛呂彦の感性と知性を感じさせる映画評論です。手塚治虫が漫画の構図や演出を研究する為に、伝統芸能や映画を参考にしているのを思い出しましたが、優れた漫画家というものはこうした理論的な分析を怠らず、常に自分を磨いているのでしょう。
    本当に映画をもっと見たくなる本です。ハリウッドは荒木飛呂彦に広告料を支払っても良いのでは?

ノート

主人公のデ・ニーロは、昔、麻薬王から賄賂を受け取らなかったがために刑事をやめていて、プロフェッショナルゆえに家庭にも不和が生じた。しかもかつての奥さんは、麻薬王に寝返った刑事と再婚している。後述するクリント・イーストウッドの映画にも通じる、社会からはみでている感じにウルッときます。Read more at location 516

僕なりの定義では、正義を貫いて悪を倒す者でも、社会から理解されていたらそれはヒーローではありません。世間は誰も目を向けないし、仲間に慕われることも、お金が儲かったりすることもない。常に孤独。それでも社会のために行動するのがヒーローなのです。Read more at location 1171

→ヒーローの定義。この荒木飛呂彦のヒーローの定義は、自分の中にもあるものでした。なぜ、荒木飛呂彦とおなじ感覚を共有しているのだろう?ジョジョが好きだから当たり前なのか、誰もが持っている感情なのでしょうか?
自分が頑張っているのに、みんなから正当な評価を受けていないと嘆いている人が、このヒーロー像に共感するのでしょうか?
孤独でも社会のために行動するといったある種ボランティアな精神が、感動を呼びこむのか?
荒木飛呂彦は、男泣きサスペンスといったジャンルを設けていますが、まさに共感できる言葉でした。

『許されざる者』(一九九二・米)でRead more at location 1234

見てみたくなった映画をメモ。
クリント・イーストウッドの晩年映画の真骨頂。

目を背けず、とにかく分かりやすくひとつひとつのシーンを、職人のように確実に撮っていく感じです。これは他のイーストウッド映画にも通じる特長であって、派手なことをせず、平凡なものをひとつひとつ着実に演出していく。するとそれらが積み重なった結果、異常なもの、非凡なものへと昇華するんです。Read more at location 1279

こういう丁寧な対応。仕事でも信頼を勝ち得る方法です。平凡なものを丁寧に積み重ねていって、奇をてらわず、正当な方法で、非凡なものを作り上げる。


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Last-modified: Tue, 16 Sep 2014 14:13:30 JST (1402d)